シャンプーのおはなし

もし、おうちでわんちゃんがしきりに耳を掻いていたり、体をかゆがっていたり何か皮膚トラブルが起きているなら、それはもしかするとアレルギーの初期症状かもしれません!
この初期症状を放っておくとお腹や脇の下に真っ赤な湿疹や脱毛が起こったりして、見ているだけでもかわいそうな状態になります。アレルギーは一度、発症してしまうと治りにくい病気です。
ペットにとって皮膚のトラブルは大きなストレスになります。
初期症状のうちから正しいスキンケアをしてあげることが大切です!!

 

近年、外用療法に対する飼い主様の意識が高まり、外用療法に時間と費用をかける傾向にあります。その代表的な方法の一つが自宅で行うシャンプー療法です。
昔は年に数回だったシャンプーも近頃は頻繁にされる方が多くなってきています。
しかし、よかれと思って使い続けたシャンプーが皮膚に合わないシャンプーだったために、かえって皮膚の悪化を招いているケースも多くみられます。

人間の皮膚のpHは5(弱酸性)に対してワンちゃんの皮膚のpHは7(中性)と異なり、また皮膚の厚さや汗腺の分布など皮膚の仕組みそのものが大きく違います。
「シャンプー剤は動物用でなければいけないのか?」と疑問に思われる飼い主様も少なくはないと思いますが、その点をふまえると納得していただけると思います。
つまり、シャンプーはそれぞれの皮膚の環境にあったものを選択するのが望ましいのです! 
 

また、シャンプーと聞くと、毛の汚れを除去するものというイメージが強いですが、シャンプー療法はデリケートなワンちゃんの皮膚に直接作用する皮膚病の治療法の一つで、治療に限らず皮膚トラブルの予防の為にも取り入れています。

しかし、シャンプー療法は多くの場合自宅でするので飼い主様の負担になりがちです。
また、ヒトのシャンプーと違ってどういう風にすれば良いのか不安になりがちだと思います。
そこでおうちでも出来るシャンプーの手順について紹介したいと思います。

 

☆シャンプー療法の手順☆
  1. 1. シャンプー前に全身をチェックしもつれなどがある場合はよく
      ブラッシングをしましょう!
    もつれが残ったままシャンプーして
      しまうとすすぎきれずに皮膚が悪化する原因になります。

  2. 2. 体全体をまんべんなくぬるま湯で濡らします。ぬるま湯の温度は
      少し低めに感じるぐらいがお勧めですが、皮脂の汚れがひどい場
      合はそれよりも少し高めのほうが効果的です。この段階で体につ
      いたホコリやアレルゲンの約70%が落ちます。

  3. 3. シャンプー剤を泡立て、泡がよくなじむよう体全体をマッサージ
      するように洗います。

  特に汚れが残りやすい指の間や耳の内側、内股をよく洗うことが
  大切です。あわ立てるときのコツは泡立てネットを使用すること
  です。直接体にシャンプー剤を擦り込むと摩擦で赤くなって皮膚
  にダメージを与えてしまいます。


  1. 4. ぬるま湯で十分に洗い流します。

  2. 5. 2度目のシャンプーでシャンプー剤の成分を5~10分程度かけ
      て全身に浸透させます。
    この時成分が皮膚と被毛に十分に浸透す
      るようタイマーなどで計りながら全身をマッサージする感覚で皮
      膚に浸透させるように行うことが大切です!

  3. 6. 再度十分によくすすぎます。皮膚へシャンプー製剤が浸透した
      後は、皮膚表面の洗剤成分をしっかり洗い流します。シャンプー
      とすすぎへの時間を同じくらいかけるのがポイントです。
      この時すすぎ残りがあると毛が乾きません。

  4. 7. 最後によくタオルドライをします。(長毛犬種ではタオルドラ
      イをしすぎるともつれやすくなります。)タオルドライで大体乾
      いたらドライヤーで乾かします。皮膚が赤くなるので最後に必ず
      冷風をかけて体の熱を取り除くことが大切です!


シャンプーが嫌いなワンちゃんには嫌なお話しですが、シャンプーも上手に使えば薬を減らしたり飲まずに済んだりする可能性もあります!飼い主様の根気強い努力が必ず成果を出すと思います。
でも、どうしても「自宅では難しい・・・」という場合は遠慮なくご相談ください!



○すでに自宅でのシャンプー療法を行ってる飼い主様へ

シャンプー療法は皮膚の状況や季節によって使い分けが必要になります。シャンプーをしてみてもあまり改善がないような場合は、お使いのシャンプーを見直す必要がありますので一度ご相談ください。

(文責 動物看護師 奥田)